プラダンシートで箱や仕切りを自作する場合の問題点や注意点
プラダンシートで箱や仕切りを自作する場合の問題点や注意点
プラダンシートで箱や仕切りを作る場合、企業であれば高額なカッティングマシンで自在にプラダンシートをカットし、綺麗な折り目(罫線)を入れて精巧な試作品を作ることができます。
プラダンシートを材料にDIYで箱や仕切りを作る場合、ホームセンターなどで材料を購入してカッターなどの身近な道具で加工することになります。
プラダンシートを加工して箱や仕切りを自作する場合は、プラダンシートの特徴を事前に調べて加工すると良い出来に仕上がります。
プラダンシートの特徴
プラダンシートは中空ボードの一種です。プラダンシートはハニカムコア構造のテクセルシート、円形の気泡が並ぶツインコーンやシングルコーンまたはプラパールなどとは違い、筋目があります。
筋目があることにより加工しやすくなる反面、筋目がない中空ボードより強度面で劣る場合があります。表面や裏面も他のシート材に比べると比較的柔らかく、カッターの刃が入りやすいです。
プラダンシートは他のシート材に比べて端面がささくれやすいです。加工する際には怪我をしないよう注意が必要です。
プラダンシートで箱を自作する場合の問題点や注意点
プラダンシートで箱を自作する場合、作りたい箱の内寸(内のりの縦×横×高さ)を決めます。簡単な箱であればすぐに展開図を描けますが、プラダンシートの厚み(通常は3㎜~5㎜)に応じて罫線間(折れ線と折れ線の間)の距離が変わるので、厚いシートであれば多めに罫線間の距離を見積もります。
少し凝った箱を作りたい場合、WEB上から作成したい箱の展開図を探します。展開図が見つかったら、箱の内寸(内のりの縦×横×高さ)とプラダンシートの厚み(通常は3㎜~5㎜)の情報を元に展開図に寸法を入れます。
プラダンの箱はダンボール箱と同様に、筋目の方向を重力と同じ向きにします。側面から箱を見た時に、筋目が縦になる方向です。これにより、筋目が横になる方向で作成した場合に比べ、箱の耐荷重が高くなります。(ダンボールメーカーが作るラップラウンドケースなど、これに当てはまらない例もあります)
いきなりカットする工程に入らず、作成した展開図を参照しながらプラダンシートに水性の消せるペンでカット線や罫線を下書きする工程を踏めばより正確な寸法を出せます。(水性のペンであればホワイトボードクリーナーやティッシュで拭き取れます)
プラダンシートで仕切りを自作する場合の問題点や注意点
プラダンシートで仕切りを作る場合、板厚の情報を元にカットする溝の幅、溝の数、溝同士の間隔をあらかじめ計算しておく必要があります。(仕切りの間隔は植木算の要領で簡単に求まりますが、植木算との違いは植木の木に幅があるところです)
溝幅は余裕(クリアランス)を見積もってプラス0.2㎜~0.5㎜くらいに設定すると仕切りを組み立てる時に差し込み易いです。(3㎜の板厚であれば3.2㎜くらいに設定します)
溝は筋目に沿った目なりの方向で簡単にカットできます。しかし、出来上がった仕切りを側面から見ると筋目が垂直になり、上から見下ろすとストロー状の穴が見えてしまいます。プラダンの端面はささくれやすいので、マスキングテープなどで保護すれば、見た目も良くなる上に怪我をすることもなく、ゴミが穴に入ることもありません。
プラダンシートの切り方
プラダンシートは筋目があるため、カットする際には筋目に沿って(目なりに)カットするか筋目に直交する方向にカットするか、カットする方向に注意します。目なりにカットする場合は段をまたがないので簡単にカットできます。
しかし、筋目に直交する方向にカットする場合は、1回目でカッターの刃を軽く入れて表面をカットし、2回目のカットで力強く裏面まで貫通させます。
1回目から強い力でカットすると勢いよくカッターが走り、怪我をする原因になります。
プラダンシートへの罫線の入れ方
折れ線、(罫線)を入れる場合もカットと似ています。筋目に沿って目なりに罫線を入れる場合はヘラ状の物を押し当てれば簡単に罫線が作れます。
筋目に直交する方向に罫線を入れる場合は、1度目には軽く押し当て、2回目で力強くヘラ状のものを押し当てます。
プラダンシートの端面処理
プラダンシートの端面はとても鋭利でささくれやすいです。100均で売っているマスキングテープなどで端面を保護すれば、見た目良く安価に解決できます。