プラダン・ダンプラ(プラスチックダンボール)とは
プラダン・ダンプラ(プラスチックダンボール)とは ―通い箱の中空ボードの種類―
プラダンはプラスチックを成形して作られた中空ボードのひとつです。中空ボードはその名の通り、表面と裏面のあいだに空気の層があり、目が詰まっていません。
プラダンは中空ボードの中でも最も普及している素材です。
プラダン以外の中空ボードではテクセル、プラパール、ツインコーン、シングルコーンといった素材があります。
プラダン(プラスチックダンボール、段プラ、ダンプラ)とは
プラダンとは、融けたプラスチック(主にポリプロピレン)を金型に流し込み、「ところてん」を作るようなイメージで押出成形して作られたシート状の素材です。ポリプロピレン以外の材料ではポリカーボネートで作られたシートがあります。
構造はダンボール(段ボール)と同じように中芯部分が中空になっているため体積あたりの重さが軽く、丈夫な上に緩衝性もあります。
ダンボールよりも丈夫で繰り返し使用することができるため、物流業界では通い箱の材料として広く採用されています。
プラダン(プラスチックダンボール、段プラ、ダンプラ)の用途
プラダンは軽くて丈夫な上に加工性に優れており、オーダーメイドの通い箱を作るのに適した素材です。物流では輸送用途だけでなく、保管したり収納したりする目的で使われています。
また、生産現場ではブックエンドのように加工して棚を整理する用途で使われたり、台車の天版の上に敷いて養生用として使われたりしています。
他の分野では、施工現場の表示板(看板)として使われています。
一般には100均でも販売されていて手に入りやすいので、工作やDIYの材料としても使われています。
プラダン(プラスチックダンボール、段プラ、ダンプラ)の特徴
プラダンの断面の形状はハシゴのようになっています。
同じプラスチックシートの中でも発泡プラスチックシートのような目が詰まった素材とは違って中空構造のため緩衝性や断熱性があり、そのうえ軽量です。
耐久性の面では紙製のダンボールに比べて剛性に優れ、表面に穴が開きにくく、水にも強いです。
通い箱など、繰り返し使用する用途に適しています。
プラダン(プラスチックダンボール、段プラ、ダンプラ)のメリット
プラダンの一番のメリットは価格の割に丈夫で軽量な点です。発泡プラスチックシートなどの目が詰まった素材でプラダン並の強度を実現しようとすると重くなり扱いづらく、高価になってしまいます。
プラダンはラインアップが豊富で、帯電防止グレードや導電グレードなど様々なグレードを選択することができます。
さらに、加工性が良いことから様々な用途で使用できます。通い箱のみならず、養生やDIY・工作の素材としても広く普及しています。
プラダン(プラスチックダンボール、段プラ、ダンプラ)のデメリット
プラダンのデメリットは光(光線)に弱いところです。プラダンで作った通い箱(プラダンコンテナ・プラダンケース)を野外に放置すると、ボロボロになって崩れおちてしまいます。
また、中空構造で筋目があるため、中に水分が入ると容易に乾かすことができません。端面はささくれ立つことが多く、怪我をする原因にもなります。
テクセルなどのプラダン以外の中空ボードのメリット
テクセルなどの中空ボードのメリットはプラダンと違って筋目がなく、中芯の部分がハニカムコア構造で強度があります。プラダンと同じ目付(面積あたりの重さ)であればプラダンよりも強度があります。
「通い箱を長く使いたい」という長寿命化のご要望を叶えるにはぴったりの素材です。
テクセルなどのプラダン以外の中空ボードのデメリット
テクセルなどの中空ボードのデメリットは価格が高く、加工方法が限られることです。
また、プラダンと違いラインアップが少なく、帯電防止グレードや導電グレードを選ぶことができない場合があります。