SNPとは ―SNPと物流資材費―
通い箱のSNPとは ―通い箱やパレットの費用計算について―
物流用語のSNPとはStandard Number of Packageの頭文字を取った略語です。出荷梱包単位と訳され、1箱に入れる搬送物(製品・商品・部品)の数量を表しています。収容数や入数(いりすう)などと表現することもあります。
計算上SNPが必要な理由
搬送物(製品・商品・部品)を運ぶ際には海上コンテナからパレットなどの大きさを決め、それらに合わせた容器(プラスチックコンテナやプラダンコンテナ)の大きさを決めていきます。
海上コンテナやパレットや容器(プラスチックコンテナやプラダンコンテナ)の必要数を割り出す際には、搬送物(製品・商品・部品)の総数だけではなく、まずはSNPを決める必要があります。
物流資材費の計算根拠(SNPに基づく簡易的な計算方法)
月産(一月あたりの生産数量)÷稼動日数÷SNP
×LT(リードタイム)
の式で必要な容器(プラスチックコンテナやプラダンコンテナ)と仕切り(内装材)の数量が決まります。
月産÷稼動日数で一日当たりの出荷数量を求め、一日当たり出荷数量をSNPで割ると1日の出荷で必要な容器と仕切り(内装材)の数が決まります。
通い箱は出荷して納品したあと、搬送物を取り出して空にし出荷元に戻る循環があるので、容器が戻って来るまでの期間をLT(リードタイム)として設定します。
部品Aを月に12,000個生産し、稼動日数が20日の会社では、1日に部品Aを600個生産しています。一箱に部品Aが50個入る場合はSNPが50です。1日の出荷では、600個÷50(SNP)=12で12箱が必要です。通い箱は循環するので戻って来るまでの期間(LT:リードタイム)を20日とすると12箱×20(LT)=240箱となり、必要な箱と仕切の数は240個になります。
SNPを決めるときの注意点
通い箱(プラスチックコンテナやプラダンコンテナ)の中に搬送物(製品・商品・部品)を何個入れるか決めるときに概数で計算してしまうと結果が大きく変わる場合があります。
先ほどあげた具体例でSNPを変化させてみます。
12,000(月産)÷20(稼動日数)÷50(SNP)×20(LT)=240箱 で必要数が求まりました。SNP50の構成(仕切りの並び)が10列×5段だとします。
部品Aに設計変更があり、思いのほか大きくなった場合、
10列×4段=40(SNP)となってしまいます。
元の式にあてはめなおして計算すると
12,000(月産)÷20(稼動日数)÷40(SNP)×20(LT)=300箱 となります。
SNPが減るとより多くの物流資材費がかかります。一箱に何個入るかを決めるときには仕切りや緩衝材を専門に製造している会社に依頼することをお勧めします。
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